輸出事業と消費税還付_輸出転売の消費税①

うぉんばっと

 こんにちわ。
 節税・節約コンサルティング、小さな法人・個人事業主のスリム化を叶えるSPRING代表の佐々木です。
 輸出事業を始めましたので、輸出事業をしている人の間ではメジャーな「消費税還付」について書いてみます。

 なお、輸出事業チャレンジの内容は次の通りです。
 輸出事業チャレンジ_0か月目:スタート地点
 輸出事業チャレンジ_0.5か月目:設定の嵐

目次

消費税と輸出事業

消費税の基礎

まぐろ

おぉ、消費税還付ってなんやねん?
消費税の仕組み自体よく分からんけど、なんや儲かる臭いがするなぁ。

SPRING代表

はい、輸出事業で消費税還付は特典のようなものです。
これがあるから輸出事業をしている人も多いでしょう。
でも、消費税の基礎を簡単に学んでからにしましょう。

 まず、消費税の構造を簡単に伝えます。

 あなたの 売上 が一年で220円(内、消費税20円)あります。

 次に、 仕入れ が一年で110円(内、消費税10円)あります。

 では、消費税は何円納税すればよいでしょう?

 ……

たかあしがに

おぉ、たぶんだけど、10円か?
20円 ー 10円 ということで。

 正解です!!

 消費税の仕組みは、基本的には簡単です。
 商品やサービスを売った時に、お客さんからもらった消費税、そして、仕入れをした時に支払った消費税、これらを相殺することで納税すべき消費税額が算出されます。

輸出事業の場合は?

海鳥のエトピリカ

うん、何となく分かったよ。
でも、輸出事業だと何がちがうの?

SPRING代表

そうですね、では、違いを書いていきます。

 では、輸出事業の時は次のようになります。

 あなたの 売上 が一年で200円(内、消費税0円)あります。

 次に、 仕入れ が一年で110円(内、消費税10円)あります。

 では、消費税は何円納税すればよいでしょう?

 ……

まぐろ

おぉ、これは…
マイナス10円になっとるんちゃう?

 正解です。
 輸出事業は売上に消費税がかかりません。
 外国の人に日本の消費税を請求するわけにはいきませんからね。

 ということで、この場合の消費税の納付額はマイナス10円、つまり10円が戻ってきます

バード

ふーん、これが消費税還付ってわけね。
売上に消費税がかからないから、仕入れの時に払った消費税が戻ってくるのね。
でも…売上に消費税がかからないだけで、消費税を抜いて考えれば一緒じゃないかしら?

 そうです。
 実は、すべて税抜きで考えれば一緒です。
 国内事業も税抜きなら 200円ー100円=100円 の利益。
 輸出事業も税抜きなら 200円ー100円=100円 の利益。

ゴライアスオオツノハナムグリ

なんや、結局利益としては一緒やな。

SPRING代表

そうです、消費税を先に払って、後で還付を受けるのが輸出事業です。
けっして、消費税分を得しているわけではありません。
ただ……それでもお得に感じるんですよね。

 

他の経費の還付(特典)

ゴライアスオオツノハナムグリ

なんや、消費税還付とはいっても、根本的に得しとるわけやないんやね。
でも、やっぱお得に感じる気がするなぁ、後でもらえると。

 そうなんです。
 やっぱ、結果的に得しているわけじゃなくとも、「もらうお金」の方が嬉しいですよね。
 これは、会社員が年末調整でお金が戻ってくると嬉しいのと似たような心持ちだと思います。

 そして、輸出売上のみの事業の場合、別の還付金もあります。
 つまり、こんな感じ。

 あなたの 売上 が一年で200円(内、消費税0円)あります。

 次に、 仕入れ が一年で110円(内、消費税10円)あります。
 他に、 光熱水費 22円(内、消費税2円)。
     ガソリン代 33円(内、消費税3円)。

では、消費税は何円納税すればよいでしょう?

 ……

海鳥のエトピリカ

え、もしかして、仕入の分だけでなく、その他の日常経費の分まで消費税が戻ってくるの?

 そうなんですよ。
 あくまで、「事業に関係ある部分」に限りますけど、いわゆる販管費と呼ばれる消耗品や水道光熱費などの消費税分も還付されます。
 よって、答えは 15円 の還付です。

SPRING代表

まぁ、これも売上に消費税がかかってないからなんですけどね。
それでも、日常経費の部分まで消費税が還付されるのはうれしいですね。

まとめ

くじら

なんとなく、根本的に得しているわけでない、ということは分かったよ。
でも還付金あるってやっぱりすごいね。

 そうですね。
 消費税が戻ってくるって、他の事業だとなかなかないので、すごいことです。

 でも、繰り返しますが、消費税の還付があるからすごいお得なのかというと、結果的には消費税を前払いしたものが戻ってきているだけです。
 本質的にトクしているわけではありません。
 消費税還付のみを狙って輸出事業を始めるのはあまりお勧めできません。
 やはり、事業の本質は、「その事業が自分の資金面、性格面と合っているか」「その事業が1年以内に利益化できるか」「その事業が今後も求められる世の中か」という、ところを総合して行うものです。

ふくろう

そうじゃのう、輸出事業の魅力は消費税還付でなくて、「日本のアイテムで世界に通じるアイテムの発掘」や「日本以外の人とのやり取り」、そのあたりに魅力を感じるかどうか、というところかの?

にんじゃ

ちなみに、最近始まった「インボイス」とやらは、なにか関係しているでござるか?

 いい質問です。
 ばっちり関係していますので、次回お話しますね。

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